版画・合羽摺の森義利のプロフィール

森義利について

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森義利プロフィール

Yoshitoshi Mori

1898-1992 93歳没 東京出身
型染めの技法に工夫を加え、合羽摺版画を創始した。
明治後期から大正、昭和を生きた生粋の江戸人。友禅文様を学び、模様絵師として一時代を築いたことでひとつの山を越え、柳宗悦に傾倒。芹沢銈介を中心とした萌木会会員として活動するも、昭和32年の第一回・東京国際ビエンナーレ展にて次席となったことで版画家としての再出発を決意し、一人の版画家として活動を始めた。
肉筆による下町風物などの作品も多数作成。その洒脱な表現に古き良き時代の江戸庶民の生活ぶりがいきいきと描かれていることから、現存するものが少ない江戸末期、明治、大正、昭和初期の暮らしを物語る資料として、芸術面だけでなく学術分野でも評価されている。
平成4年5月29日死去。生涯を東京・日本橋に於いて暮らした。

多くの文献で森義利について解説いただいていますが、「友禅文様で一時代を築いた人物であること」「合羽板の創始者であること」「芹沢銈介氏に師事したのでなく、氏を中心とした同一の会で活動したこと」「東京国際ビエンナーレ展で次席となったことから、独自で版画の活動を始めたこと」の記述が抜けていることが多々あります。ご注意ください。

森義利、Yoshitoshi Mori

森義利作品の主な収蔵先

  • 東京国立近代美術館
  • 鎌倉近代美術館
  • ニューヨーク近代美術館
  • スペイン・バルセロナ美術館
  • ワーズワース美術館
  • カリフォルニア・サンディエゴ美術館
  • デトロイト美術館
  • パシフィカルチュア財団
  • シカゴ美術館
  • シカゴ美術クラブ
  • レイモンド・バーおよびヴィンセント・プライス・コレクション
  • 日本民芸館
  • 首相官邸
  • ジミー・カーター(前米大統領)
  • 町田市立国際版画美術館
  • 東京都中央区郷土資料館
  • 黒部市美術館
  • 高崎タワー美術館
  • 高円宮家
  • ボストン美術館
  • いわき市立美術館
  • メリーランド州立大学

その他世界各地にて収蔵される

森義利作品の掲載先

●画集・カタログ
森義利版画作品集(美術出版社 1968年)
合羽摺森義利(叢文社 1977年)
傘寿記念・森義利自選展(和光 1978年)
森義利展 版画・原画による(松坂屋 1980年)
森義利展(和光 1982年)
森義利展(養清堂画廊 1983年)
●収録画集
近代日本版画大系2巻(毎日新聞社)
日本絵画館(毎日新聞社)
日本版画美術全集(毎日新聞社)
現代版画図鑑(長谷川公之 渓水社)
原色現代日本の美術11(小学館)
Japanese Prints by James A. Michener Tuttle
44 Modern Japanese Prints by Gaston Petit(講談社)
Japanese Prints Today by Margaret K. Johnson(主婦の友社)
●特集(美術誌他)
版画芸術20号(1973年)※ほか多数
文藝春秋デラックス23号(1976年)
PHP国際版(1981年)
版画藝術37号(1982年)

森義利

合羽版を摺る森義利合羽摺りという技法を用いた、合羽版を考案した日本を代表する版画家。生まれ育った東京下町の風物や歌舞伎、武神、歌舞伎、源平合戦などをテーマとした力強い作風が持ち味。ダイナミックな『動』の作風に魅了された国内外のコレクターにより、作品の多くはいまも愛蔵されている。

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